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永遠のテーマ 賃貸VS持ち家
この議論は至るところで目にします。
では、どちらが有利なのか。どちらが得なのか。
メリット・デメリットなどはどのようなものがあるのか。
現役不動産営業が答えます。
現役不動産営業が勧めるのは「持ち家」をおススメ。
先に答えを述べますが、上記のようにお答え致します。
全力でおススメ致します。
その理由を見て下さい。
持ち家比率は約77%。統計的には、持ち家に軍配。

2016年度、総務省統計局「家計調査」によるデータでは、二人以上の勤労世帯の調査において、上記のような結果が出ております。
尚、77%の内訳をざっと見るとこのような結果です。
- ~34歳までの世帯 43%
- 50歳~54歳 83%
- 55歳~59歳 88%
- 60歳~64歳 91%
実は、論争が起こっているのは、若い世代の中でだけ?
上記のデータを見ると、年齢が高くなればなるほど持ち家である事が分かります。
つまり、持ち家か賃貸かという論争は、実は若い世代の中だけなのかもしれません。
堀江貴文氏、落合陽一氏は賃貸を推奨。
1文で要約致しますと、
「流動性が無い事が問題」「売りたい時に売れない」
このように述べています。
若い世代の論争は、この意見の影響が強いかと思います。
賃貸派から見る、持ち家のデメリット
- 資産にならない(劣化する)
- 流動性が無い
- 住宅ローンに縛られる
- 流動性が無いため、住む地域を変えられない
- 住む地域を変えられないと転職先にも困る
- 金利が高い(金利で上乗せされる)
- 固定資産税や修繕などの維持費
- 自然災害
- 近隣トラブル
そもそも、そんなに引っ越ししますか?

上記のデメリットの中で一番意見が多いのは、「流動性」の部分です。
売りたい時に売れない。
引っ越しもできない。
それが一番困ると。
そもそもですが、そんなに引っ越しするつもりでしょうか。
上記の個人名を挙げさせて頂いた方々は、働き方も特殊で、個人の能力も特殊です。それが、一般的なサラリーマンに当てはまるのかは、一度検討が必要です。
なおかつ、子供などもいて学校区などの問題もある場合、ライフプランに「引っ越し」が複数回も含まれているのでしょうか。
劣化し、あっという間に資産価値が落ちる

仮に、家賃8万円で10年間住んだ場合
賃料は960万円。
関東近県の新築住宅は2000万円程度で販売しています。
これを10年後に1000万円で売却すれば、損は無いです。
例外パターン① 5000万円以上の高額物件を購入した場合
家賃15万円の都心部の場合、10年間住むと、
賃料は、1800万円。
仮に、6000万円の物件を購入した場合、4000万円程度で売らなければいけません。
例外パターン② 期間3年など短期で売却する場合
家賃8万円で、3年間住んだ場合、
賃料は288万円。
2000万円で購入した住宅も1700万円で売却しなければならない。
家賃15万円の都市部で、3年間住んだ場合。
賃料は540万円。
6000万円で購入した場合、約5500万円で売却しなければならない。
つまり「持ち家」が悪いのではなく、「選び方」「人生設計」「資金計画」に問題があったと言い換えられる。
3年後に、遠方まで転勤を言い渡される。
それは、予期せぬことです。
それこそ転職すべきかもしれません。
しかし、転職したから、持ち家が維持できないというには、あまりにも余裕の無い「家選び」「資金計画」が原因ではないでしょうか。
別記事でこのような事も紹介しております。
「マイホームの頭金は必要ない」

「ローンの繰り上げ返済も必要ない」

「頭金を貯めるなら、1日も早い購入を」

これらは、いざという時に「貯蓄」を残す事を目的としており、無理な住宅ローンを組むためではありません。
簡単に考えれば、家賃8万円の相場の地域に住んでいて、住宅ローン月額8万円が返済不能になる訳が無いのです。
しかし、ライフプランを間違えて、家賃15万円を居住費の基礎として考えているため、資金計画が狂ってしまうのです。
それは、持ち家が悪いのではなく、「住居費は15万円が普通だ」と思い込んだところが問題であり、そのような地域もしくは物件を選んでしまったところが間違いの始まりなのです。
つまり、賃貸としても、既に失敗していたと言い換える事もできます。

ですので、このような考え方も視野に入れるべきかと思います。

その他のデメリットについて

「金利が高い」⇒そのような事実はありません。住宅ローン控除を使えば、かなりの割合で還付となります。

「固定資産税や修繕費の負担」⇒そんなにすぐ壊れません。なので、余裕をもった資金計画を。
新築を購入して、もしくは中古住宅を購入しリフォームをして、10年以内に修繕が必要になるケースは比較的稀かと思います。
ご実家などを考えて頂ければわかるかと思いますが、10年毎に、キッチンやユニットバスなどを交換していますでしょうか。
そのようなご実家は少ないかと思います。
また、固定資産税について、これも高額物件であれば、高額の税金がかかりますが、仮に10万円の固定資産税であれば、月額1万円程度です。
上記のように住宅ローンが返済不能になるリスクを考慮して、資金計画はこれくらいの余裕は持ちましょう。
「自然災害」⇒これはそもそも賃貸でも防げません。賃貸だったら被害は少ない?賃貸でもかなりの金額の損害が出ます。
家具や車や、衣服。最低に見積もっても、数百万は下らないでしょう。
尚、持ち家のメリットを、その他の側面で考えると以下の通りです。
「保険」⇒火災保険に加入していれば、保障を受けられる場合がある。
「頑丈」⇒生命自体が守られる可能性は高くなります。アパートVSマンションや戸建てでは強度が違います。マンションの賃貸であれば、強度は強いかもしれませんが、賃料は高額ですよね。
「近隣トラブル」⇒騒音など防げないものも存在します。ここは要注意です。
これは、十分な注意が必要です。
個人では防げないものもあります。


物件を選ぶ際、調査やチェックをして、トラブルを未然に防ぎましょう。
持ち家が賃貸と比較して明確なデメリットは「近隣トラブル」のみ
上記のように考慮すると、賃貸と比較して、明確なデメリットは「近隣トラブルのみ」。
これは、まぎれもないデメリットでしょう。
しかし、デメリットがそれだけであれば、持ち家は、メリットの方が多いのではないでしょうか。
資産になる

上記は10年単位で「引っ越し」をすることが前提でしたが、引っ越しをしないで住み続けた場合はどうでしょうか。
日本の平均寿命は83歳。居住年数は20歳からみると、63年間。
賃料8万円の家賃で換算すると、6048万円。
どちらにせよ、住居費としてこれくらいの支出があります。
仮に、3000万円の住宅を購入する事は、この居住費を減らせる手段にもなる。
(途中1000万円の修繕費を考慮しても、もしくは住宅ローン支払い後売却し、買い替えたとしても)
また、住宅ローン支払い後は、売却する事もできるので、これは最早立派な「資産」です。
これは大きなメリットでしょう。
自分の好きな居住空間を作る事ができる

どうせ住むなら、お洒落で快適で便利な住宅。
自分の使いやすいようにカスタマイズができるのも「持ち家」のメリットです。


このようにお洒落に変える事ができます。
また、戸建てであれば、庭が使えたり、物置の収納を増やせたり、マンションであれば共用部分の設備が使えたりと、満足度は高いです。
社会的信用
これは、事業融資を受ける際にも有利に働くことがあります。
また、借入の際に担保に入れる事が出来たりと、社会的信用にも繋がります。
法人を立てる際も、登記住所を自宅にしても安心ですね。
団体信用生命保険はいざという時の強い味方

住宅ローンを借りる際、団体信用生命保険に加入する事が多いかと思います。
住宅の購入という、良い事を考えている中、不吉な事を言ってしまいますが、
生命保険の代わりになり、万が一の場合、住宅ローンの支払いが無くなります。
ご家族にとっても、安心感につながるのではないでしょうか。

損得以外の感情もある

家が欲しい。
落ち着きたい。
周りの家庭が購入し始めたから、私たちも。
住宅を購入するという事は、決して、損得勘定だけではないからです。
「感情」の部分も非常に強い。
車で例えれば、なぜ外車を選ぶ方がいるのでしょうか。
世界のトヨタが日本にはあるにも関わらずです。
その他、日産もホンダも三菱も、選びたい放題です。
修理も日本製ですので、費用も手間も有利なのに。
理由は簡単です。
「欲しいから」です。
人間の購買意欲は、実は後付けで、感情で動く場合も多々あります。
なので、「衝動買い」という言葉などもあるのです。
欲しいと思っていないのであれば別ですが、せっかくの人生ですから、欲しいと思ったら購入する事はある意味健全かと思います。
(ただし、資金計画を間違えないように)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
賃貸か持ち家か、損得勘定でお話するのであれば、全力で「持ち家」をおススメ致します。
また、欲しいという気持ちを我慢し続けると、購入時期が遅れてしまい、住宅ローンの完済時期も伸びてしまうため、資金計画を間違えないように、1日も早い購入をおススメ致します。
以上、一不動産営業マンの意見として、参考にして頂ければ幸いです。
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