年収600万円は正直凄いです。
とてもエリート家族だと思います。
不動産営業マンとしては是非価格の高い家を買って頂きたい。
でも、生活に困窮してしまい、最悪のケースとしては家を手放す方も少なくありません。
具体的な例ですが、紹介させて頂きます。
(当たり前の事、知っている事をツラツラと書いていきますが、最後に意外な落とし穴があります。気をつけて下さい。)
可処分所得金額
年収600万円の可処分所得は約470万円前後です。
可処分所得というのは、税金などを差し引いた、手取りのようなものです。
仮に、ボーナスで、夏と冬に50万円ずつ支給されると考えると、
月額手取りは33万円前後ではないでしょうか。
つまりこの中で、ローン返済を含めた、生活費のやりくりをしなければいけないという事です。
ボーナス分は除外して考える。
これは、私だけかもしれませんが、少なくとも、周りがボーナス支給で浮かれているときに、ボーナスに向けたセールをどこもかしこも始めるときに、自分だけ住宅のためにと我慢はできないものなのです。
また、貯蓄も同時に考えなければいけない。
すると、「自分へのご褒美代」として「いざという時の貯金」として、やはり残しておくべきだと考えます。
また、ボーナスというのは、勤務先の業績により支給されるものなので、必ず支給される保証が少ないのです。
「いきなりボーナスカットになった」
なんて話はよく耳にする話です。
月々使えるお金は33万円。
ボーナスをとっておいたし、よし、全部使おう。という事では無くて、どんな家庭でも「変動型の出費」というものが存在します。
正月には親戚の子供にお年玉や、友人の結婚式、住宅を取得すれば春には固定資産税、車の車検代や、年に1回の家族旅行など。
住宅ローンで、厳しいから友人のご祝儀は5000円にしよう、なんてことはできないものです。
3000万円の月々の住宅ローン
約85,000円です。
(金利1%、35年返済、ボーナス併用なし)
都心だと、選ぶ物件の種別は圧倒的に「マンション」です。
すると管理費・修繕積立金約25,000円が乗っかります。
つまり、月々の居住費としては約110,000円です。
え、今の家賃より安くなってるんだけど。余裕じゃないの?
はい、余裕になる方もいらっしゃいます。
でも厳しくなる方もいるのです。
ここが、私が一番お伝えしたいことです。
あなたの年収600万円に奥様のパート・アルバイト代は含まれていませんか?
ここが、落とし穴です。
賃貸と違うところです。
なぜなら、そんな簡単に引っ越しはできません。
敷金などよりも、はるかに大きな取得費(3000万であれば300万円くらい)も払っています。
家を購入したら、その生活を少なくとも10年スパンくらいでは続けなくてはなりません。
それ以内で売れば、数百万単位で損害が出ます。
(少なくとも買ったときと同じ金額で売却しても、諸費用分約300万円は損害が出る可能性が高いです。)
奥様の収入も「当たり前」に考えていると失敗してしまうのです。
家事・育児・その上労働ともなると、負担はかなり大きなものになります。
そして、辞められないというプレッシャーから、心や身体を壊されるケースもあります。
万が一、お子さんがいらっしゃらないご家庭であれば、出産というビッグイベントが控えてます。
このような状況の中、ご主人様の年収と同じよう、「当然稼げるものだ」と考えていると、失敗してしまうのです。
賃貸と違って、簡単に引っ越し出来ません。
損をします。
生活を続けていかなければなりません。
その中で、今後、自分の家庭で起こりうる負担や、イベントを考えてみましょう。
33万円の中で、約30%、約3分の1の金額、それが、居住費11万円です。
「家賃は収入割合で約3割(30%)」なんてお話もよく聞きますが、
私としても賛成です。
上記の理由により、ここが、よりよい生活を送っていく上では、安全圏だと言えます。
