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太陽光発電投資とはどのようなものなのか。
経済産業省に認可を受け、東京電力に対し、電力を売電する投資です。
売電する電気は、太陽の光(再生エネルギー)を使用します。
太陽光発電投資のメリット
- 太陽の光を利用するため、アパート投資のように空室リスクがない。
- 20年間売電単価固定買取保証(経済産業省の認可)
- 雑草管理などはあるものの、基本的には、メンテナンスフリー。
- 故障などによる売電不能を防ぐため、遠隔監視システムも設置可能。
- 銀行などから融資が受けやすく、小資本でも始められる。
太陽光発電投資のデメリット

- 設備の故障などのリスク⇒損害保険でカバー
- 自然災害のリスク⇒損害保険でカバー
- 業者が倒産する事により保証が受けられない⇒メーカー保証と損害保険でカバー
- 長雨⇒確率がそもそも低い
- ずさんな工事⇒住宅などと違い、複雑な工事でないため、他業者にて修復可能
- 日陰リスク⇒日当たりの良い土地を選びましょう
- 樹木などが伸びて、陰になる。⇒土地選定の際に、一般の方でも判断がつきます
- 売電価格が下がっている⇒設備費も下がっていますので、利回りは良くなっています
- 維持費がかかる⇒発電設備に限ったことではありませんし、むしろ維持費は少ない方です。それもシュミレーションにて計算できます。
- 収入の報告(確定申告)が面倒⇒税理士雇いましょう
- パネルの汚れが気になる⇒ある程度、雨水で綺麗になります。
- 曇りや雨の確率⇒発電量は落ちますが、曇りでも雨でも発電します。
- 夜間は発電できない⇒それはデメリットでしょうか。
インターネットで検索した、デメリットに対し、考えてみましたが、あまり明確なデメリットが見つかりませんでした。
投資はそもそもリスクを伴うものですが、そのリスク値はかなり低いです。
太陽光発電の始め方。売電権利申請について

- 土地 買取 (地主様に売電権利申請の承諾をもらう)
↓
- 東京電力申請(太陽光業者が行う)
↓
- 経済産業省申請(太陽光業者が行う) ※この時点で売電単価確定
↓
- 経済産業省申請2(事業認定・WEB上)
※③の申請は単価の申請、④の申請は事業としての申請
↓
- 土地決済(買取・引き渡しを受ける)+着工
↓
- 連系(接続)売電開始
※初期の申請から、売電開始まで、約1年半程度で完成します。
売電単価の推移
- 2012年⇒40円
- 2013年⇒36円
- 2014年⇒32円
- 2015年⇒29円
- 2016年⇒24円
- 2017年⇒21円
- 2018年⇒18円
このような形で推移しています。
太陽光を建設するにはどのような費用がかかる?原価計算について
- 土地代
- 造成費
- 発電設備と電線をつなぐための負担金 (約50~100万円)
- 設備費(パネル・架台・パワコン)
- 土地諸経費 ※必要な場合のみ 測量費用・農地転用費用・地目変更登記費用(上限40万円程度で足りる)
- フェンス施工費 約50万円程度(面積による)
- 看板設置費用 1万円程度
どれくらいの利益が出るの?利回り計算って?

まずは単純にお話致します。
建設原価+税金・管理費 約2000万円
20年間の総収入 約4000万円
準利益 約2000万円
つまり、1年あたり、約100万円の貯蓄が出来ます。
原価は当然、選ぶ土地によっても、業者によっても差が出る。
- 土地に樹木が生えている。⇒伐採費用がかかる
- 土地の境界線が分からない。⇒測量費用がかかる
- 近くに電柱が無い⇒電柱の新設費用がかかる。(連系負担金が高くなる)
- 土地がデコボコしている。高低差がある。⇒整地費用がかかる。
など。選ぶ土地によっても建設原価は変わってきます。
また太陽光の建設業者もしくは部材によっても、設備費が大きく違います。
JINKOソーラー・オムロン製パワーコンディショナーの場合。
キロワット単価12万円~18万円程度。
仮に、80キロ設置の場合。
960万円~1440万円となります。
その差額、なんと、480万円。
利益計算の仕方
(日射量)×(設置容量)×365日(1年)=年間発電量
(年間発電量)×売電単価=年間収益
実際の数字に当てはめると、
日射量4.02×容量85キロ×365日=124,720KW
124,720KW×売電単価22.68円(税込み)=2,828,694円(年間収益)
2,828,694円×20年間=56,573,880円(20年間トータル収益)
しかし、当然、毎日晴れとは限りませんし、設備の経年劣化等も考慮しなくてはなりません。よって、上記金額の80%計算。
つまり45,259,104円程度が妥当な予定収益としてお考え下さい。
利回り計算の仕方。

投資金額に対して、年間収益がどの程度の割合で取れるかを示します。
仮に、上記の収益計算によって、20年間45,259,104円だとすれば、年間約220万円。
総原価が2000万円の場合、利回りは、
220万円÷2000万円×100=11%(想定利回りとなります。)
(年間収益)÷(総原価)×100=利回り
これを覚えておきましょう。
ちなみに利回り11%ということは約9年で投資金額を回収し、10年目以降の収益は全て、利益となる数字です。
日射量のデータの取り方(通称 NEDOデータ)
「NEDO」とインターネットで検索して下さい。
「トップページ」⇒「太陽光発電」四角のアイコン⇒下へスクロール「日射に関するデータベース」⇒下へスクロール「WEB版 日射量データベース閲覧システム」⇒緑の「年間月別日射量データベース」⇒地点を設定し、「この地点のグラフを表示」⇒左下の黄色もしくはオレンジの「データ一覧表の表示」
実際の建設費用(総原価)と1年間の収益を公開

※売電価格は27円案件 容量69キロ 茨城県某地域 平坦地 低圧太陽光1基
※現在の建設費用とは相違があります。(現在の設備費は下がっています)
※必ずこのようになるとは限りませんので参考程度にして下さい。
☆設備投資費用☆
- 土地代150万円
- 造成費50万円
- 設備(パネル・パワコン 建設費 遠隔監視システム含む)約1150万円
- 所有権登記費用 約5万円
- 遠隔監視システム 通信費 約3万円
- 負担金 約53万円
- 抵当権設定費用 約8万円
- 土地紹介者に紹介料 50万円
建設総原価 1469万円
☆年間収益☆
- 平成29年2月 207,000円
- 3月 236,000円
- 4月 226,000円
- 5月 284,000円
- 6月 238,000円
- 7月 233,000円
- 8月 217,000円
- 9月 172,000円
- 10月 208,000円
- 11月 160,000円
- 12月 165,000円
- 1月 223,000円
※端数切捨て
年間収益合計 2,569,000円
☆実質利回り☆
2,569,000円÷14,690,000円×100=17.4%
☆年間維持費☆
固定資産税 約5万円
償却資産税 約10万円
損害保険代 約3万円
合計 230,000万円
☆年間ローン返済費用☆
月額 約105,000円
12か月(1年間) 約1,050,000円
☆年間手取り収益☆
2,569,000円-230,000円-1,050,000円=
1,289,000円(1年間の手取り収益)
太陽光用地の見つけ方

- 日当たり(東・西も確認してください。)(樹木・建物が邪魔になっていないかどうか)
- 近くに電柱がある。無いと、電線の引き込みにため、電柱を新たに新設しなければならないため、「負担金」が高額になります。
- 高低差、傾斜、造成がなるべく必要ない場所(竹林や森林などは造成費用が余分にいかかる)
- 工事用道路(約3m)に接道している。
低圧の太陽光発電設備って何?高圧とどう違うの?
太陽光発電設備には「低圧」と「高圧」という2種類があります。
低圧ーパワーコンディショナー 50KW未満
高圧ーパワーコンディショナー 50KW以上
※あくまでも、パワコン容量にて、低圧か高圧かの違いになります。パネルの設置容量ではありません。
過積載という考え方
あくまでも低圧区画、パワーコンディショナー容量49.5KWに対して、それ以上の容量を設置する設備になります。
例
パワコン容量 49.5KW パネル容量 75KW
なぜこのような事をするのか。
49.5キロのパワコンをフル稼働するためには、49.5キロのパネルでは、足りないからです。
なぜなら、
- 毎日が晴れる訳ではない
- 毎日の日射量が最高値ではない
- 朝と夕方の日射量は弱く、パネル1枚1枚が本領発揮できない
これらをカバーするために過積載という選択肢をとります。
実際に稼働させてみて、あくまでも個人的な主観もありますが、パネル容量80KW程度が一番効率が良いかもしれません。
2017年より申請時に、容量を設定して、申請しなければいけなくなりました。
後付けで、容量を増やし、過積載にすることは禁止です。
太陽光発電設備の管理方法と気をつける事。
必ずフェンスを付ける事。看板の設置。この2点は義務である。
大前提に、太陽光発電設備については、フェンスの設置と看板の設置が義務づけられています。
フェンスの設置ー人が立ち入らないように。事故防止。
看板の設置ー事業者が分かるように。
雑草管理

地表面がコンクリートもしくは、防草シートの施工などが無ければ、当然、雑草が生えます。
ほっておくと、パネルにかかり発電を阻害しますので、年間3回程度は、対策をするようにしましょう。
経済産業省に対して2種類の報告義務
設置費用報告ーいくらで設備を作ったか。土地代や造成費、各設備費の報告をします。これは太陽光発電設備1基に対し、1回のみで毎年するものではありません。
運転費用報告ー年間どれくらいの発電をしたのか。また、運営費はいくらかかったのか。税金はいくら払ったのかなどを報告をします。これは、毎年行います。
この2種類の報告はいずれもインターネットの個人ページにログインして行う事が可能であり、書類作成などの必要はありません。
確定申告をする必要がある。
毎年2月15日~3月15日までに確定申告をする必要があります。
お近くの税理士、税務署へお問合せ下さい。
事業用融資を受けるために用意すべき書類
- 請負契約書 ひな形(無くても大丈夫です。)
- 土地売買契約書 ひな型(無くても大丈夫です。)
- 見積もり(設備費)
- 売電シュミレーション
- 土地の謄本(原本コピー)
- 土地の公図(原本コピー)
- 土地の測量図(既に測量してあれば)
- 土地の評価証明書
- 経済産業省の認定通知書 写し
- 東京電力需給契約書写し
- 負担金について(もしくは負担金振り込み用紙)
- 個人認定画面コピー(WEB上)
- パネル配置図
- パネル・パワーコンディショナーパンフレット
- 預金通帳コピー
- 借入明細(借金がある場合)
- 資金計画書(土地代金・設備金額・諸経費・総原価・融資希望額・収益見込み額、等記載)
- 個人の免許所・保険証
- 個人の源泉徴収票
太陽光発電投資に積極的な銀行

地方の第二地銀や日本政策金融公庫などがあります。
上記書類を揃え、持ち込めば、1週間程度で審査は可能です。
特に、サラリーマンの方であれば、アプラス、イオンクレジットが融資を受けやすいです。

住宅ローンとは違う審査
自己居住のための住宅ローン審査は、基本的に個人の属性にかなり左右されます。
なぜならば、住宅自体は、お金を生まないからです。
ですので、融資を受けて、支払い原資となるものは、借りる方の社会的信用(年収)などに比例します。
しかし、太陽光発電投資などの事業融資は、基本的に、その設備自体が利益を生みます。
つまり支払い原資は、事業計画とその設備そのものに比重が置かれることが多いのです。
太陽光発電投資は、そもそも経済産業省の許認可付き。
アパートなどの不動産投資よりも、事業性は高いと判断されることも多いのが現状です。
住宅ローンや車のローンを抱えてるが、太陽光の融資は通るか。
実際のところ多少不利にはなります。
しかし、無理な借り方をしていなければ、さほど影響はありません。
上記で触れたように、車や家の支払い原資は個人、事業融資は事業そのものです。
太陽光業者の選定の仕方

一番良いのは、信頼できる方もしくは、実際のユーザーからの紹介です。
周りに太陽光事業を行っている方を探しましょう。
なお、一括査定なども有効な手段になります。
(下記、注意すべき太陽光業者を参考にしながら決めて下さい)
なぜならば、大体、単価としては各業者で決まっているため、数字を出しやすいためです。
ここも住宅とは違います。
注意すべき太陽光業者
- 設備費全額、工事前に全額前入金
- 連絡がつながりずらい
- 施工実績が少ない
- HPが整備されていない
- 資本金が少なすぎる
- 「施工保証」が無い
- 各書類(請負契約書・見積もり・配置図)がしっかりしていない
- 部材に対して説明が無い
- 工事の際、近隣住民に対して、挨拶しない
- 施工中、近隣の土地を荒らす、たばこのポイ捨てなどのマナー違反
- ローン会社の提携が一社も無い
- 見積もり額について、いい加減で、入っていない費用等がある。(小さな文字で、別途などと書いてある)それについて説明が無い。
太陽光発電施設の建設についての注意点

- 強度のある架台を使っているか(単管パイプはダメ)
- 電線はまとめて、地中埋設してあるか。(バラバラにぶら下がっていないか)
- 各申請は全て許可されているか。(ローンに関する資料が揃えば大丈夫です)
- 農地転用や地域による制限は無いのか
- 近隣に日照を妨げる樹木は無いか。もしくは、キチンと伐採許可は取れているか。
- レベル(水平)に設置されているか
- パネルやパワーコンディショナーに傷などは無いか。
- 連系日は決定しているか。(この日付けが決まっていないのに建設を勧められたら危険)
- 境界ははみ出していないか。配置図通りに作られているか。
- 保険の加入は済んでいるか。
- 施工保証などの確認
- 目の前に住宅の建設予定などは無いか。
- 代金の支払い時期などは明確か。(できるだけ完工後に支払いましょう)
- 負担金は既に東京電力に対して支払われているか。
- がけ地や斜面など、自然災害を誘発しそうな危険な場所は無いか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
これは「野立て 太陽光発電設備」について書きました。
野立て太陽光発電投資は全力でおススメさせて頂きます。
では「屋根付け 太陽光発電設備」についてはどのくらいの収益があるのでしょうか。
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