Contents
マンションと戸建て、どちらが得なのか。
ご夫婦で意見が割れたり、究極の2択。
永遠のテーマです。
現役不動産営業マンが答えます。
現在のマンションと戸建ての比率は、戸建てが約55%
戸建て 約54、9%
マンション 約42.4%
その他 2.7%
平成25年 住宅・土地統計調査(総務省)
尚、この比率は、高齢者ほど高くなり、高齢者夫婦世帯は、「戸建てが約79%」。
若い世帯はマンションを選ぶ比率が高いとも言い換えられます。
マンションと戸建てのメリット・デメリット

マンションのメリット
- 立地(駅近などで価格的に戸建てよりも有利)
- セキュリティ(オートロックや管理人の存在など)
- 共用設備(エントランススペースや宅配ボックス、ゴミステーションなど)
- コミュニティ(マンション内で、コミュニティがある。季節に応じた催しもの)
マンションのデメリット
- 管理費・修繕積立金がかかる
- 戸建てに比べ、面積が小さい
- 駐車場・庭などがない
- 「土地」が付いてない
戸建てのメリット
- マンションに比べ、広い
- 庭・駐車場などが無料
- プライバシー性が高い
- 自由にカスタマイズできる(増築やリフォームなど)
戸建てのデメリット
- 駅近などの物件が少ないもしくは高い
- セキュリティが甘い
- 室内の設備だけでなく、躯体の劣化が起こる(木造が多いため)
中古市場で売却しやすいのは、マンション!!
一定の年数を住んだ後、売却に向いているのは、マンションです。
上記で挙げたように、「躯体の劣化」が最大のポイント。

戸建ては修繕費がマンションよりもかかる。
- 戸建ては面積が大きい
- 木造である
- 外壁面なども自己の所有
上記3点の理由からマンションよりも戸建ての方が修繕費がかかる。
言い換えると、中古市場で見る中古戸建は、劣化が進んでいるという事です。
戸建ては、修繕をされていても見えない

想像してほしいのだが、物件を見に行って、床下まで潜り確認をすることは不可能に近い。
現在では、第三者の一級建築士による、ホームインスペクション(中古戸建の住宅診断)などのサービスもあるが、柱1本1本、調査する訳にはいかず、完全に安心する事はできない。
それであれば、鉄筋コンクリートで建築されている「マンション」の方が、買い手からすると安心です。
中古で購入するならばマンションである


躯体さえ丈夫で、室内の設備が古いだけであれば、リフォームにより新築のような室内にすることができる。

マンションは、管理費・修繕積立金という大きな維持費がかかる
マンションは戸建てよりも、維持費がかかる。

30年住むと仮定すると約720万円もかかる

管理費・修繕積立金を2万円だと仮定すると、
2万円×12か月×30年=720万円
更に、駐車場を1万円で借りていた場合、上記に加え、
+360万円
管理費・修繕積立金+駐車場では、戸建てと比べ、約1080万円も維持費が違う。
30年以上住む場合も。
必ずしも30年で、住みかえるとは限らない。
マンションに50年住み続けるかもしれない。
そうなると、約1800万円もの維持費です。
これは、建て替えすらできそうな金額です。
戸建て⇒修繕費がかかる。マンション⇒維持費がかかる。
このように結論付けできる。

20年以内に引っ越す可能性があるか。
戸建ては、修繕費がかかる、痛みやすい、躯体の劣化。
これらがあるため、価格が早期に落ちやすい傾向がある。
かといって、築20年で解体する訳にもいかない。
つまり、中古市場に売却に出すならばマンションの方が有利である。
- 早期に引っ越しの予定がある
- 転職するかもしれない
- 親の介護などが発生するかもしれない
そのように考えているならば、売却に有利なマンションを選ぶべきである。
若い世帯が選んでいる理由は、
- 住みかえるかもしれない。(転勤や高齢化社会で親の介護など)
- 通勤に便利な駅近に住みたい。
このような需要からかもしれない。
長年住むなら、やはり戸建て。
30歳でマイホームを購入し、平均寿命の80歳まで住むとして約50年。
修繕費がかかると言っても、やはり、1800万円もの大金はかからない。
なぜなら、その金額があれば、建て替えすら可能だからです。
長く住むのであれば、圧倒的に戸建ての方が、お得です。
マンションに比べ、流動性は少ないですが、
- 室内が広い
- 庭・駐車場などもある
- トータルコストが安い
これらの理由から、高齢者に人気なのではないでしょうか。
修繕費VS維持費では、圧倒的に維持費の方がかかる。
つまり、居住費としてのトータルコストは戸建ての方が安いでしょう。
どちらが得かと問われれば、戸建て。しかし、ライフプランによっては、損をしてしまう。
上記のように、「住み替えをする」「引っ越しをする」ことが前提にあるならば、マンションを選ぶべきで、ずっと住み続けるのであれば、戸建ての方が、コストパフォーマンスは高い。
高齢化社会の加速

平成29年7月「総務省による国政調査」によって、
- 2030年には高齢化比率は約31%
- 2040年には高齢化比率は約35%
を迎えると、統計データが示しています。
つまり12年後には、国民の3分の1が高齢者となります。
この12年のうちに、日本の働き方や、生活スタイルは劇的に変化する可能性がある事を示唆しています。
尚、18年前の2000年には、高齢化比率はわずか17%でした。
30年のうちに、比率は約2倍まで膨れ上がったという事です。
この速度は極めて、早いでしょう。
上記にともなって、どこも労働人口は人手不足
労働環境と住環境は切っても切れない関係にあります。
なぜならば、どんな風に働くか、どこで働くかにより、住環境を決める割合が大きいからです。
賃貸物件で比べてみても、地方都市の家賃と、都内の家賃では格差が大きいところでは約3倍の金額の開きがあります。
そこまでの住居費に格差があり、地方でも人手不足で勤務できる場所があるならば、地方への移住も将来的には、考えるべきでしょう。
尚、親の介護などの事情があればなおさら。
状況や将来を考慮した上で、マンション⇒戸建ての住み替えのパターンはおススメかもしれない。

高齢化社会が加速しているといっても、来年、再来年にすぐに状況に変化が生まれるとは限らない。
現在は都心で働いているし、それをすぐに地方へ移す事も考えられない。
現在住んでいる場所で、子供の環境も変えたくない。
これらの話はよく聞きます。
ですので、資産価値の下がりずらいマンションに住んで、流動性の確保をしつつ、状況を見て地方の戸建てに引っ越すのもおススメかもしれない。



地方都市に住んでも、都内まで新幹線通勤で1時間。
必ずしも地方で就職をしなければいけない訳ではない。
新幹線を使えば、1時間で東京駅まで行くことも可能です。
移動手段の発達も考慮にいれるべきかと思います。

まとめ
マンションと戸建て、どちらが得か。
この問いの答えは、「戸建て」でしょう。
しかし、現在、都心で働かれている方は、流動性のあるマンション、価格が下落しにくいマンションに住んで、状況を見つつ、地方の戸建てに移る選択肢も残しておいた方が良いでしょう。
いざという時に、困らないように、将来の事も考えた家選びをおススメ致します。
関連記事


